修道士マニフェスト

中村佐知(JCFN理事、キリスト教書翻訳者、スピリチュアル・ディレクター)

 

先日、あるサイトで「修道士マニフェスト」なるものを見つけました。とても心に響くものがあったので、みなさんにもお分かちしたいと思います。

 

修道士マニフェスト

  1. 沈黙とソリチュード:私は、毎日、一日のどこかの時点で一人になって静まる時間をとります。雑音と絶え間ない刺激にさらされる文化に抵抗し、内なる静かな声に耳を傾けるための時間を持ちます。
  2. もてなし:私は、自分の内側においても外側おいても、ストレンジャー(自分にとって異質な人、不慣れなもの)を徹底的に歓迎し、もてなします。自分の中に存在しながらも、これまで気づいていなかった感情、認めたくなかった思いを受け入れるために、心を広げ場所を作ります。そうすれば、ほかの人の中にある私にとって異質なものも受け入れ、思いやり(コンパッション)を持てるようになるからです。
  3. 共同体:私は、霊的旅路における共同体を意識的に構築します。同じ思いを持つ仲間たち、自分の最も深い渇望を分かち合えるたましいの友、知恵とガイダンスを差し出してくれるメンターを見つけ、この旅路を彼らと共に歩みます。
  4. 被造世界とのつながり:私は、自分が被造世界の一員であることを認め、被造世界とのつながりをもっと意識するようにします。エネルギー資源の使い方やさまざまな消費活動をよく吟味し、自然を破壊するようなものから退くことによって、健全な禁欲主義を養います。
  5. 労働:私は、収入を得るための働きでも、無償のボランティアでも、心を込めて自分の仕事に取り組みます。自分の賜物を用いてこの世界に貢献できる機会があることに、感謝の心を持ちつつ働きます。
  6. 安息日:私は、安息日を実践することによって、休息と新生のリズムを保ちます。活動やその成果によって私の価値を測ろうとする、この世の多忙な文化に抵抗します。
  7. トランスフォーメーション:私は、生涯をとおして継続的な回心と御霊によるトランスフォーメーションに身を委ねます。いつも賜物と限界の両方を持って歩んでいることを認めます。

(原文はこちら。)

 

さらに動画バージョンもあり、そちらには最後に、「私は踊る修道士です」という項目が加えられています。

 

 

修道士と聞くと、プロテスタントの自分には関係ないと思われるかもしれませんが、ここでは、祈りをもって神と人との関係を深めつつ、修養する人生を生きることを願う、すべてのクリスチャンのことだと考えていいかと思います。

1〜7の項目も一つひとつ語られるものがありますが、「踊る修道士」という項目も大変興味深いと思いました。踊るというと、喜びやセレブレーションのイメージがあります。主が与えてくださった救いへの喜びと将来の希望を彷彿させます。また、三位一体の神を表現する言葉にperichoresis というものがあり、その文字通りの意味は”dancing around together” だそうです。私たちの神は、踊る神様なのですね。三位一体の神の中にある、共同体的性質と深い愛の永遠の交わり、その交わりとダンスに私たちも招かれている……「踊る修道士」のイメージは、そんなことも思わせてくれます。

これらの項目の中で、みなさんはどれがいちばん心に留まりましたか? 特にチャレンジを受けるように感じるものはありましたか? 特に招かれているように感じる項目はありましたか?

教会暦ではすでに新年に入っています。西暦でももうすぐ2019年に入ろうとしています。新しい一年に向けて、神様からみなさんへの招きはなんでしょうか?

「ERF一泊リトリート2018」感謝のご報告

JCFNでは他団体とネットワークを築きつつ、世界各地からの帰国者のフォローアップに関わらせていただいています。先日行われました、ERF(European Returnee’s Fellowship)主催の一泊リトリートの報告が届きました。ぜひこの機会に、ヨーロッパからの帰国者について、また、その働きのことを覚え、お祈りください。

 


 

「ERF一泊リトリート2018」感謝のご報告
めぐみ福音キリスト教会 長井宏敬

2018年11月23~24日、ERF【エルフ】として2回目となる一泊リトリートが、在欧日本人宣教会協賛のもと、昨年と同じ軽井沢の会場において開催されました。

日常の荷物を降ろして共にイエスさまの御前に座り、みことばにどっぷりと浸かる。そのようなプログラムを目指し、今回はテーマ聖句「主の家に住まう」(詩編27編4節)より、メッセンジャーにお迎えした吉川直美先生リードのもと、参加者みんなで黙想体験に取り組みました。聖書箇所をゆっくり声に出して読み、繰り返し読みながら自然に心にとまる箇所を絞っていき、心の中でそのことばを思い巡らしていく。初体験となる黙想に新鮮な驚きを持たれた方が多かったようです。

私自身このリトリートを通して一番印象に残っていることは、「意識的に神さまとの時間を取り分ける」ことの大切さです。黙想体験は、そのためのとても新鮮な気づきを私に与えてくれました。『一つのことを私は主に願った。それを私は求めている。私のいのちの日の限り 主の家に住むことを(詩編27編4節)』。優先順位を神様一番にして、忙しい日常の中にあっても、主の家に住む神の家族の一員として、これからもしっかりと主を見つめながら主と共に歩んでいきたい、そう改めて誓う時となりました。

 

また、今回のリトリートでは、今年ヨーロッパから本帰国された兄弟姉妹、また、今夏エジンバラでのヨーロッパキリスト者の集いで配布させて頂いたチラシをきっかけに参加された方、また、今年5月のGRCをきっかけに知り合った方の参加もあり、ヨーロッパだけでなく世界とのつながりを実感できるうれしい時でもありました。

遠くは鳥取、関西方面から、近くは軽井沢から、ヨーロッパ帰国者だけでなく様々な背景を持った総勢38名の方々が集められ、とても新鮮な交わり、励ましの時となりました。沢山の祈りに支えられ、リトリートのすべてが守られたことを感謝します!

 

 

 

 

 

 

 

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